ピンクとブルーのカップワーク~もうひとつのお話し

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先日、ピンクとブルーのカップワークについての記事を書きました。
女性性と男性性の統合について書いたつもりです。

何人かの読者さんからは、個人的なメッセージで感想をいただきました。ありがとうございます。

そこで、もうひとつのパターンについても書いておきたいと思います。
前回は、女性性の暴走という言葉を使いましたが、今回は男性性の暴走についてです。
ただ、このお話しに関しては、男性性の暴走と言い切ってしまって良いのかまだ悩み中ではあります。

先の記事で、女性性は受け身と書きました、では男性性は?となると、これは能動性、つまり押し出し力となります。
ものすごく広い範囲で意味を捉えると、発信力というのも男性性です。誰かに自分の意見や思いをしっかり伝えることができるかどうかということです。

少し余談ですが、心理学者の河合隼雄さんは、日本社会は男性性が育ちにくい環境にあることを指摘しています。それは、日本の昔話は男性が受け身で、女性からプロポーズして結婚する話が多いこと、西洋は男性からプロポーズしてハッピーエンドで終わりますが日本の昔話は、正体を知られてしまった女性が男性に離婚を言い渡して去っていく話が多いことからも伺えるようです。
男性性が発信力、押し出し力だとしたら、日本の昔話では、女性の方が男性性をうまく使っているように見えるのです。プロポーズという人生を大きく転換させる一大イベントが女性主導で行われてきた素地が日本にあるというのはとても興味深いことですね。

で、そういう背景があるということも踏まえた上で。。。

とても自己肯定感の低い女性がいるとします。彼女は、何をやっても「私はちゃんとできてないな。」「どうして何をやってもだめなんだろう。」「きっと、好きな人に告白しても振られるに決まってる。」「あんな大きな仕事を任されても、私には無理。」「どうせできない。」と考えてしまします。

自己肯定感が低くなる原因の1つとして、「発信したことが受け入れられなかった」ということがあるのではないでしょうか。

それはほんの些細なことかもしれません。
小さいときに、お母さんにお菓子を買ってもらおうとしたら「ダメ!」の一言で終わらされたとか、友達と遊びに行くときに、自分が提案した場所には誰も行くことを賛成してくれなかったとか、学校の授業で発表したら、誰も聞いていなかったとか。。。

そういうことが積み重なると、「あぁ、私が何を言っても、何をやってもそれを受け入れてくれる人はいない。」という思考パターンが出来上がります。

お母さんに「お菓子を買って!」ということも、
友達に「海に行きたい!」ということも、
学校で意見を発表することも、すべて男性性の発信力、押し出し力です。

そもそも、日本の環境はこの発信力、押し出し力を良しとしない空気感があるので、そんな環境のなかで「私はこうしたい!」という発信をすることはものすごく勇気がいることだと思いますが、それが受け入れられていないと感じると、もともと強くはない男性性はもっともっと傷つきます。

拗らせた男性性も暴走します。

どうせ受け入れられないなら、何も言わない、何もしないという方向に行く場合もあるでしょうが、「どうしたら受け入れてもらえるのか!」と、爆発する場合もあるでしょう。

「私の話を聞いて!!!」

と。。。

よく、女性は話を聞いてもらいたがると言いますが、この時の女性って男性性を発揮してるんですよね。そんなときに、女性性の発達した男性がお相手ならうまくいくかもしれません。けれど、お相手だって男性性を発揮したい時があるわけですから、そのときはちゃんと受け身で女性性を発揮する必要があるでしょう。
しかし、拗らせた男性性を持つ女性は、「どうして私ばかりが受け入れなきゃならないのよ!私のことは受け入れてくれないのに!」と、うまく女性性も発揮できません。

この場合は、うまく女性性を発揮できるように女性性を鍛える必要があるのではないでしょうか。受け皿を大きくするというような。。。

自己肯定感が低いということは、自分のことを受け入れることができにくいということです。
最初は男性性の発揮を受け入れてもらえなかったところがスタートかもしれませんが、自分自身を受け入れる受容性までもが小さくなってしまうと、これは本当に生きにくいと思います。
発信することと、発信したことを受け入れられるかどうかということは別のことだと思います。
なので、まずは発信できた自分を受け入れる。褒める。これをしてあげることが大事なのではないかと。

女性の例で書きましたけれど、これは男性にも大いにあり得ることではないでしょうか。
男性性にとって、「受け入れられない」ということほど辛いことはない。
まぁ、中にはメゲずに発信し続ける人もいますけれど、それはその人の中の女性性がかなり発達しているからなのかもしれません。

と、いうわけで、たった2つの女性性、男性性だけでも拗らせるといろいろとややこしい問題が出てきます。

占星術では、太陽と月を男性原理、女性原理に結び付けたり、火星と金星を男性性、女性性に結び付けて1つの人格の中でどうやって成長させていくかということも考えられるようになっていますね。

ルノルマンカードにも、紳士と淑女のカードがあり、このカードが出てきたときには男性性、女性性についても考える場合もあります。

男と女は人間の永遠のテーマなのでしょう。

完璧に統合するのは至難の業だと思いますが、バランスよく両方の性を使える人になりたいものです。
そのためにも、ピンクとブルーのカップのワークをぜひ、やってみてくださいね。

目を閉じてイメージします。
・食器棚を開ける。
・ピンクとブルーのカップを取り出す。
・それぞれのカップに水を注ぐ。
・カップに注いだ水に映るものを見る。
・カップの水を飲み干す。

どんな食器棚か、カップの手触りやデザイン、重さはどうか、どこから水を注いだか、注いだ水に何が映ったか、水はどんな味だったか。これらをしっかりと感じながらやってみてくださいね。

意外なことに気が付くかもしれませんよ。


今日も、お読みいただきありがとうございました。


本日の記事に参考にさせていただいた本。

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